一人暮らしの洗濯機おすすめ|ドラム式の節水は年100円

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一人暮らしの洗濯機を選ぶとき、こんな比較をよく見かけます。

「ドラム式は水の使用量が3割少ない。だから水道代がお得」

使用量が少ないのは本当です。ただ、実はそれが一人暮らしの水道代でいくらになるかというと、年およそ100円でした。

理由は水道料金の仕組みにあります。一人暮らしが使う水の量の帯では、水を1立方メートル減らしても料金は22円しか下がらないんです。

この記事では、一人暮らしの洗濯機の容量の目安、縦型とドラム式の実際の差、そして買う前に確認しておく場所をまとめました。国が出している「まとめ洗いで年4,510円お得」という数字も、一人暮らしに当てはめ直して計算しています。

一人暮らしの洗濯機は5〜6kgが基準

必要な容量は、2つの数字から逆算できます。

ひとつめは洗濯物の量。日立とパナソニックがどちらも1人1日あたり約1.5kgを目安としています(日立/パナソニック)。ワイシャツ1枚とパジャマ上下、下着とタオルを足すとこのくらいです。

ふたつめは、洗濯槽に入れられるのが容量いっぱいではないこと。資源エネルギー庁の省エネポータルサイトも、まとめ洗いの目安を定格容量の8割として計算しています。

この2つを組み合わせると、必要な容量が決まります。

洗濯容量一度に入れられる量(8割)ためられる日数の目安向いている人
5kg約4.0kg2日分週3〜4回洗う
6kg約4.8kg3日分週2回にまとめたい
7kg約5.6kg3日分+タオル類シーツも自宅で洗いたい

一人暮らしの標準は5kgです。2日に1回のペースなら、これで足ります。

ただし週2回にまとめたい人は6kg以上を選んでおきましょう。5kg機の8割は4.0kgで、3日分の4.5kgは入りきらない計算になります。

洗濯機は、住み始めてから容量を変えるのが難しい家電です。洗う頻度が読めないうちは、6kgにしておくと選択肢が広がります。

縦型とドラム式、どちらを選ぶべき?

一人暮らしの部屋に置くという前提で並べると、この2つはかなり性格が違います。同じパナソニックの現行機種で比べてみましょう。

縦型(NA-F7B5)ドラム式(NA-SD10UBL)
洗濯容量7kg10kg(乾燥5kg)
標準使用水量107L78L
洗濯1回の消費電力量106Wh(50Hz)/113Wh(60Hz)70Wh
幅(給・排水ホース含む)556mm639mm
本体質量約29kg約65kg
衣類の乾燥なし(槽乾燥のみ)あり(乾燥容量5kg)

(NA-F7B5/NA-SD10UBL 仕様より)

注目してほしいのは容量です。ドラム式のほうが3kg大きいのに、水は29L少なく、電気も少ない。

節水性能は数字のとおり優秀です。

一方で、大手メーカーのドラム式は容量の大きいモデルが中心になっています。上のNA-SD10UBLも洗濯10kg。一人暮らし向けの小さいドラム式という選択肢が、そもそも少ないんですね。

幅639mm・質量約65kgという本体を、ワンルームの洗濯機置き場に入れられるかどうかが最初の関門になります。

「ドラム式は水道代が安い」は一人暮らしに当てはまるか

一人暮らしの水は1立方メートルあたり22円

東京都23区の水道料金表(口径13mm・1か月・税込)は、使った量によって単価が変わる仕組みです。

  • 1〜5m³:0円/m³(基本料金860円に含まれる)
  • 6〜10m³:22円/m³
  • 11〜20m³:128円/m³

下水道料金は0〜8m³までが基本料金560円で、9〜20m³が110円/m³です。

そして東京都水道局の令和2年度 生活用水実態調査によると、1人世帯の1か月あたりの使用水量は8.1m³でした。

この量だと、水道は6〜10m³の帯、下水道は基本料金の中に収まります。水を1m³減らしたときに減る料金は22円、ということになります。

年間の差額を計算してみます

前提を置きます。洗濯は週3回、年156回。比べるのは上の表の2機種、つまり7kgの縦型と10kgのドラム式です。

1回あたりの水の差は29L。年間では29L×156回=4,524L、つまり約4.5m³です。

これに22円を掛けると、年およそ100円。洗濯1回あたりでは0.6円ほどの差になります。

電気代も同じように計算しましょう。1回36Whの差(50Hz地域の場合)で年5.6kWh、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWhで換算すると年およそ170円です。

水道と電気を合わせて、年およそ270円。仮に本体価格の差が10万円あるとすると、この差額で埋めるには300年を超える計算になります。

ドラム式を光熱費で選ぶ根拠は、一人暮らしでは成立しにくいということですね。

国の資料の「年4,510円」が成り立つ条件

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトには、まとめ洗いの効果が載っています。定格容量6kgの洗濯機に4割を入れて洗う場合と、8割を入れて回数を半分にした場合の比較です。

  • 電気:年5.88kWhの省エネ=約180円
  • 水道:年16.75m³の節水=約4,360円
  • 合計:約4,510円

※合計が内訳の和と一致しないのは、出典側に「四捨五入の関係で合計が合わない場合があります」という注記があるためです。

水道の4,360円を16.75m³で割ると、1m³あたり約260円という単価が出てきます。

東京23区の料金表でこの単価に近いのは、11〜20m³の帯(水道128円+下水道110円=238円)です。一人暮らしの22円とは、1桁違う水準なんですね。

同じ節水量を一人暮らしの単価で計算し直すと、16.75m³×22円=約370円。電気の180円と合わせて、年およそ550円になります。

まとめ洗いに意味がないという話ではありません。ただ、節約額は使用量の多い世帯を前提にした数字です。

自分の帯の単価で割り直す習慣をつけておくと、判断を間違えにくくなります。

ドラム式を選ぶ理由は乾燥にあります

では、ドラム式に価値がないのかというと、そうではありません。判断の軸が水道代ではないだけです。

上のNA-SD10UBLは、洗濯から乾燥まで回したときの消費電力量が1,980Whです。週3回すべて乾燥まで使うと年約309kWh、31円/kWhで年およそ9,600円かかります。

この数字は定格(洗濯10kg・乾燥5kg)で回した場合のものなので、一人暮らしの3kg程度ならもっと少なくなります。

つまりドラム式は光熱費を下げる機械ではなく、干す時間を光熱費で買う機械という位置づけです。

洗濯物を干して取り込む時間が毎回15分だとすると、週3回で年約39時間。これを年1万円弱で外注すると考えれば、選ぶ理由になります。

ここが納得できるかどうかで決めていきましょう。

洗濯機に統一省エネラベルはありません

家電量販店で冷蔵庫やエアコンを見ると、星の数が書かれたラベルが貼ってあります。あれが統一省エネラベルです。

資源エネルギー庁の解説で対象として挙げられているのは、エアコン・テレビ・電気冷蔵庫・電気冷凍庫・電気便座・照明器具・温水機器といった機器です。ここに洗濯機は入っていません。

冷蔵庫やエアコンなら星の数で比べられますが、洗濯機はその方法が使えない、と考えておきましょう。

代わりに見るのが、カタログの標準使用水量と消費電力量の2つです。どちらもメーカーが同じ条件で測った数値なので、機種どうしを並べる物差しになります。

置き場の条件で、選べる機種が決まります

洗濯機は、置き場の条件が冷蔵庫より細かい家電です。次の4か所を確認しておきましょう。

確認する場所何を見るか
防水パン外寸ではなく内寸の幅と奥行き
水栓(蛇口)床から蛇口の出口までの高さ
本体まわり背面・左右・排水ホース側、そして上方の空き
搬入経路玄関ドア、廊下の幅、曲がり角

必要な寸法は機種ごとに違います。 メーカーは品番単位で設置条件を公開しているので、候補が決まったらその数字と手元の実測値を突き合わせてください。

防水パンは外寸ではなく内寸で見ます

洗濯機置き場に設置されている四角い受け皿が防水パンです。ここで見るのは、パンの外側の大きさではありません。

脚が乗る内側の平らな部分に収まるかどうかが判断のポイントになります。外寸に余裕があっても、内寸で引っかかることがあるためです。

あわせて、背面の壁から防水パンの内側までの距離も確認しておきましょう。ドラム式は本体の奥行きがあるぶん、ここで条件を満たさないことがあります。

水栓の高さで置けないことがあります

見落としやすいのがこれです。ドラム式は本体が高いため、蛇口の位置が低いと本体に当たります。

蛇口が低い場合は、位置を下げる別売部品で対応できる機種もあります。ただし部品代と取り付けの手間がかかるので、買う前に高さを測っておくほうが確実です。

内見や下見の機会があれば、洗濯機置き場の蛇口の高さをメモしておきましょう。この数字があると、置けるかどうかがその場で判断できます。

本体まわりと搬入経路も確認します

本体の周囲には、放熱とホースの取り回しのために空きが必要です。ドラム式は本体の上にも空きが要るので、棚が付いている物件では、ここで引っかかることがあります。

搬入については、質量が判断材料になります。上の表のとおり、縦型が約29kgなのに対してドラム式は約65kg。倍以上です。

エレベーターのない物件や階段のある経路では、追加料金の対象になることがあります。

置き場が室内にあるか屋外にあるかも、間取りによって変わります。物件ごとの見方は一人暮らしの間取りおすすめにまとめています。

一人暮らしの洗濯機に関するよくある質問

Q. 乾燥機能付きの縦型でもいいですか?

A. 縦型の乾燥は、送風や簡易乾燥にとどまる機種が多くあります。しっかり乾かしたい場合は、乾燥容量が明記されている機種を選んでください。カタログに乾燥容量の記載がなければ、干す前提の機能と考えておきましょう。

Q. 洗濯機置き場が屋外(ベランダ)でも大丈夫ですか?

A. 屋外設置に対応した機種を選ぶ必要があります。取扱説明書に設置できない場所が指定されているので、購入前に確認しておきましょう。雨がかかる場所は対象外とされていることが一般的です。

Q. お風呂の残り湯を使うと得ですか?

A. 資源エネルギー庁も省エネポータルサイトで推奨しています。ただし一人暮らしの水の単価は1m³あたり22円なので、金額としての効果は小さめです。シャワーだけで湯船を使わない人には、そもそも当てはまりません。

Q. 中古やレンタルはどうですか?

A. 数年で引っ越す予定があるならレンタルは選択肢になります。中古の場合は、給水ホースや排水ホースの劣化と、防水パンに収まるサイズかどうかを確認しておきましょう。

Q. 処分するときはどうすればいいですか?

A. 洗濯機は家電リサイクル法の対象4品目のひとつです。メーカーが定めるリサイクル料金と、販売店が定める収集・運搬料金の両方がかかります。金額は家電リサイクル券センターの料金一覧表で製造業者ごとに確認できます。買い替え時は購入店に引き取りを依頼するのが手軽です。

まとめ|容量は日数で決め、方式は乾燥の必要性で決める

要点を6つにまとめます。

  • 容量は1日1.5kg×ためる日数÷0.8で決める。2日に1回なら5kg、週2回にまとめるなら6kg以上
  • ドラム式の節水効果は年およそ100円。一人暮らしの水の単価は1m³あたり22円で、光熱費では価格差を埋められない
  • 国の「まとめ洗いで年4,510円」は1m³あたり260円が前提。一人暮らしの単価で計算し直すと年およそ550円
  • ドラム式を選ぶなら乾燥に年1万円弱を払う価値があるかで判断する
  • 洗濯機に統一省エネラベルはない。標準使用水量と消費電力量で比べる
  • 確認するのは防水パンの内寸・水栓の高さ・本体まわりの空き・搬入経路の4か所

洗濯機は、性能表よりも設置条件で先に選択肢が決まる家電です。

だから機種を探すより、置き場を見るほうが早く決まります。防水パンの内側が足りなければ、その時点でドラム式は候補から外れ、5〜6kgの縦型に絞り込めるからです。

候補が減れば、比べる数字も減ります。内見や下見の機会があるなら、防水パンの内側と蛇口の高さだけメモしておいてください。この2つで、買える機種はぐっと絞り込めますよ!

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